こんにちは!
介護施設長の前田裕(@masakuraudo0415)です。
介護士や福祉関係者の皆さま、いつもお疲れ様です!
最近の介護福祉業界は若い世代も少なからず流入してきており、介護関係者の方々は教育や教える難しさを痛感しているかと思います。
それでも現役の介護人材も益々減っていき、特に在宅系の介護保険事業所は大変だと聞きます。
そこで今回は、スピーチロックとは?事例や例文・対策・資料をまとめました。
ちょっと、内容を少し深く入りたいと思います。
皆様、介護現場での普段の言葉の選び方に気を遣っていますか?
「あなたの発言、スピーチロックに該当してませんか?」と新人介護士さんに言われてからでは恥ずかしすぎますよね!
と言っても、介護士や介護福祉士のスピーチロック自体は段々と浸透してきています。
勉強会や研修でもスピーチロックが話題になったりしていませんか?
口説いようですが、スピーチロックは「虐待」又は「抑制」です。知らず知らずのうちに、あなたは利用者に「虐待」は行き過ぎでも当てはまる可能性があります。
スピーチロックは判断が曖昧になりがちで、自分で知識をつけておかないと対策ができません。
今回の記事でスピーチロックに関する情報を網羅しましたので、参考にしてください。
今更ながら、スピーチロックとは?
スピーチロックとは、態度や言葉で相手に苦痛を与えたり、拘束をしたりすることを指しています。
バタバタな介護現場でよく発してしまう言葉になりやすいですね。
具体的には「ちょっと待って」「じっとしてて」「動かないで」のような、相手の行動を制限する言葉がそれにあたります。
「座っていて」
「立たないで」
「そこにいて」
「動かないで」
「待って」
「やめて」
「○○したらダメ」
日頃の会話で出てきそうなフレーズまでスピーチロックにあたるとされるので、意識していないと言ってしまいがちです。それに加えて、介護の現場はバタバタすることが多く忙しいのでうっかり発言してしまうといったこともあります。
現代社会、介護士の確保が難しい状況です。
低賃金・サービス残業が、働き方改革が施行されたのにも関わらずです。
いつも意地でもスピーチロックが出来る介護士や介護福祉士の方が珍しいと思います。
これは、経営者やトップの役職者にも問題があると思います。
日頃から、利用者さんとの話し方について介護職員をがんじがらめにするよりも、働きやすい介護現場の環境作りが大切だからですね!
なぜ日常使われているフレーズが虐待になるのか
健常者にとっては「ちょっと待って」といった言葉は「あー、なにかしてるからちょっと待ってほしいんだな」と理解できたり、「どうして?」と聞き返したりできるはずです。
ですが、何か障害を抱えていたり、介護の必要な段階の方になると「あ、待たなきゃいけないんだな」とただただ待つということをします。
郷に従えみたいな感じになるんですね。
人間心理として。
「職員さんのいう事を聞かなくちゃ」怒られちゃう。
みたいな感じです。
そして、「動く時はコールを押してね!」と何度も言われてしまっても、それがまた難しい問題なんですね。
私も入院していた経験が有りますが、ナースコールで介護士さんや看護師さんを呼ぶのには相当気が引けます。
日本人の文化として、人様に迷惑は掛けてはいけないという思考が頭に刷り込まれているからです。
私も、尿器を夜間帯に交換してもらう事には相当気を遣いました。
「申し訳ないです」という気持ちになります。
自分に置き換えてみる事が大切です。
「ちょっと待ってて!」介護現場や病院でよく聞きますよね。
そして、介護の現場が忙しいと尚更の事で、そのまま職員さんが離れていってしまうので違和感を覚えても聞き返すことができません。
虐待は、度がすぎる状態です。
「ちょっと待って」が30分待ちなら、例えば自分が移動手段が無い場合の入院患者だったら、どう感じますか?
私なら、「どうなってるんですか?」と聞きます。
しかし、高齢者は基本的に「忙しいから、待つのが当たり前だ」「色々とお世話してもらっているから言いにくいな」と考えがちです。
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その声かけ、スピーチロックになっていませんか?
「スピーチロック」とは、言葉で身体的・精神的な制限を加える「虐待」とされているもののひとつです。介護の現場では、何気なくいった一言がスピーチロックに該当するなんてこともあります。危険から遠ざけるためや、安全確保のための言動もスピーチロックにあたるのでしょうか。今回はそんな「スピーチロック」について考えていきます。スピーチロックはどんな時に起こる?スピーチロックが起こりやすい状況としては、介護施設での介...
他にもフィジカル・ロックとドラッグ・ロックがある
実はスピーチロックなどの「虐待」に当たる行為は「フィジカル・ロック」「ドラッグ・ロック」と合わせて「魔の3ロック」と言われています。
- フィジカル・ロック:ベッドに拘束するなどの身体的拘束による虐待
- ドラッグ・ロック:過剰な薬物投与・不適切な薬剤の投与による虐待
魔の3ロックと呼ばれる虐待の裏事情についてまとめた記事があります。最近はニュースなどでも職員の暴力などが取り上げられて問題になったために認知度が上がっていますが、少し前までは黙認されていたものもあるようです。
この2つは、介護現場では、特に身体拘束をせざるを得ない状況であれば仕方の無い事ですが、それには必要書類と行政への報告が義務付けられています。
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【魔の3ロック】介護士なら知っている虐待裏事情について
魔の3ロックと言う言葉を知っているでしょうか。介護業界にいる方なら一度は聞いたことがあるかもしれません。これから、介護施設などを探している方にも一度は知識として知っておいたほうがいいことを纏めておきました。魔の3ロックとは?介護関係者の中では、患者さんへの虐待にあたるものとして、「魔の3ロック」という言葉が存在します。 過剰な薬物投与・不適切な薬剤の投与「ドラッグ・ロック」 身...
スピーチロックの事例・例文・具体例
実際にスピーチロックに該当する例文についてをまとめました。
介護の現場では、日常会話で普通に使うような言葉までスピーチロックにあたると言われています。
そこまで言うと、「何も言えないじゃ無いか」「ルーティンワークがあるから仕方ないじゃ無いか」
そう言う意見は、私もそう思います。
しかし、自分の普段の発言だけでなく、自分が関わっている現場の他の職員の発言がスピーチロックに当たっていないかを確認してみましょう。
実際のスピーチロックの事例ではどのようなワード・言葉が虐待に該当してしまうのか、どのようなフレーズが問題に発展しているのかを確認しておきましょう。もしかしたら、自分の働いている職場でもよく使われるフレーズかもしれません。
一番は、「ちょっと待って」というフレーズに理由を付ける事で、全く虐待にはならない事と、他の介護士や職員へのホウレンソウが大切であると言う事です。
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スピーチロックは判断しにくい?事例・具体例・例文まとめ
スピーチロックは「虐待」と教わることは多いと思いますが、どこまでがスピーチロックにあたるのでしょうか?実は「ちょっと待って」など普段使っている言葉も虐待と取られることもあります。この記事では、どのような表現がスピーチロックにあたるかをまとめています。スピーチロックは判断が難しいスピーチロックは「虐待」の一種と言われていますが、他のフィジカルロック、ドラッグロックに比べて判断が難しいと言われています。...
スピーチロックの対策例文・言い換え
「自分の発言がスピーチロックに該当していた。けれども、その対策としてどう表現したらいいのかわからない」といった方もいるでしょう。
そんな方向けに、どのように言い換えたらいいのかをまとめた記事を作りました。
この記事を参考に、普段の言葉を変えてみましょう。
スピーチロックの対策には、個人個人の理解はもちろん、チームとしてどのように解決するかも重要です。そのあたりについても記事の中にまとめてありますので目を通してみてくださいね。
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どう言い換える?スピーチロックの対策例文
患者さんに「ちょっと待って!」と言ってしまったことはありませんか?それは「スピーチロック」と言われる虐待にあたるかもしれません。スピーチロックは範囲が広く、プロの介護職の方でも、言い換えてどう伝えたらいいのかと悩むことも多いでしょう。もしかすると、患者さんのことを本気で思うあまりに「逆にどう伝えたらいいのかわからない...」と悩んでいる方も多いはずです。今回は、スピーチロックに該当してしまう表現にどのように対...
スピーチロックに関する研修・資料
「自分の職場でスピーチロックを無くしたい。その為に研修・勉強会をしたい。資料を調べたい」と思っている方は、一度下のページをみてください。
どのようなフレーズがスピーチロックと言われているか、アンケート結果はどのような状況かなどがわかると思います。また、他の施設がどのような研修を行っているか、研修結果でどのように改善されているのか(自分たちの施設でも取り入れるべきか)をチェックすることが出来ます。
まとめ
いかがでしたか?スピーチロックに対する理解は深まったでしょうか。
なかなか、理解は難しいところです。
参照の記事も見て頂きながら、自身が勤める勤務先で応用するのが一番だと思います。
この様に、スピーチロックは判断が難しいとされますが、虐待、抑制の1つです。
もし、自分の現場で該当する発言が飛び交っているなら、変えていく必要があります。
この記事では3つにまとめると
- スピーチロックの事例・例文・具体例
- スピーチロックの対策例文・言い換え
- スピーチロックの研修・資料
についてを紹介していきました。これが参考になれば幸いです。
そして、重要なのは応用です。
様々な介護保険施設・介護保険事業所では、人員の問題や介護士の資質・研修・自己研鑽が前提ありきの「介護の資質」です。
そして、スピーチロックについて役職クラスが介護士や他職種へ研修等のアプローチは必ず必須だと思います。
それが、プロフェッショナル介護士・介護福祉士です。
日々、勉強です。
でもたまには、息抜きしてくださいね。
「スピーチロック」について、今後も考えていきますので、もしも「スピーチロックに関してどうしたら良いのか?」「うちの事業所ではスピーチロックが上手くいきません」と言う内容があれば、以下のTwitterへご連絡頂けると幸いです。
いきなりスピーチロックが改善する事は不可能です。
少しずつ改善して行ければ御の字です。
それでは、これからも一緒に頑張っていきましょう。
何かスピーチロックに関する問題提起があれば随時情報を頂けると幸いです!
それでは、ここまで読んで頂きありがとう御座いました。
また、今の介護福祉職場を「どうしても辞めたい!」と考えている方はもっと良い職場はありますよ!
以下にも面白い記事を投稿しております!
是非、合わせてご参照下さい。
以下にも様々な情報を掲載しておりますので読んで頂けると嬉しいです!
それでは、ここまで読んで頂きありがとう御座いました。