スピーチロックは「虐待」と教わることは多いと思いますが、どこまでがスピーチロックにあたるのでしょうか?
実は「ちょっと待って」など普段使っている言葉も虐待と取られることもあります。この記事では、どのような表現がスピーチロックにあたるかをまとめています。
目次
スピーチロックは判断が難しい
スピーチロックは「虐待」の一種と言われていますが、他のフィジカルロック、ドラッグロックに比べて判断が難しいと言われています。
言葉の意味は「態度や言葉で相手の行動を制限したり、苦痛を与えたりすること」となっていますが、範囲が広いのが問題です。
少し待っていて欲しい時に「ちょっと待って」などと言ったりすることがありますが、これも患者さんや言い方によっては「動くなと言われた」のように解釈されることもあります。
だからといって、全てを気にしていては何も患者さんと話せなくなってしまうので仕事になりません。ここがスピーチロックの難しいと言われる所です。
スピーチロックの事例・具体例
実際に現場のスピーチロックの問題を改善させるために悩んだ女性の意見です。
「介護現場で働いていました。身体拘束というとひもで椅子に縛りつける、部屋に鍵をかけるなどを想定しがちですが、『それは食べないで!』『立ち上がらないで!』など言葉での拘束(スピーチロック)も拘束になります。
物理的な拘束は私の職場では見かけませんでしたが、言葉の拘束は見逃されていました。最近はサービス向上のため、スピーチロックをしないための研修が行われているそうです。
いわゆる危険行為も、少しの言葉掛け、介護者の対応などで改善されることが多い。体感したこともあります。しかし職員不足が叫ばれる現状、そこまで手が回らないのも事実です。本人の安全をとるか、尊厳をとるか、いまだに悩み続けますし、答えは出ません」
(神奈川県・20代女性)
スピーチロックと考えられる言葉
スピーチロックに該当するとしてよく挙げられる言葉です。
「しないでください」
「動かないで」
「しちゃだめ」
「なんでそんなことするの」
「立たないで」
「ちょっと待って」
「また〜ですか → またトイレですか?」
「ちょっと待って」などは反射的に言ってしまいがちです。こういった、反射的に言ってしまいそうな言葉も含まれるのがスピーチロックの難しい所です。
どんな時によく発言されるのか
こういう発言は『介護の現場がバタバタしている時』『患者さんが重体の方であまり動き回ってほしくない時』に焦って言ってしまう時に出やすいです。
仕事が少なくて介護士・看護師も心に余裕がある時には、そこまで問題にはなりません。
スピーチロックの対策
最近は介護の現場での「虐待」がニュースに取り上げられたりと悪い意味で話題になりやすいです。
その為それぞれの現場がスピーチロックにきちんと対策できるよう勉強会やマニュアル、研修を実施しているところもあります。
マニュアルや勉強会を準備しているところも
マニュアルや勉強会を独自で行っていたり、フォーラムみたいなところで行っていたりします。
内容は「スピーチロックとは?」というところから始まったり、実際の具体的な対策や言葉のかけ方まで触れたりとさまざまです。
まとめ
いかがでしたか?スピーチロックは意外と普段使う言葉の中にも含まれています。
スピーチロックは普段使うような言葉も該当する。
仕事で忙しい時、患者さんが重体で焦ってしまう時に言ってしまいがち。
言い換えなどを勉強し、各々が対策する必要がある。
看護や介護など、医療現場に携わるものとして「そんなこと言われても困る」と言わずに、気を遣っていきたいですね。
「スピーチロック」のまとめ記事
スピーチロックに関するまとめ記事を作りました。スピーチロックに関して調べたい情報はこちらの記事から手に入ると思いますので、是非読んでみて下さい。