こんにちは!
介護施設長の前田裕です。
介護士なら、よく使用する専門用語に「チアノーゼ」がありますね!
しかし、どう言う状況なのかを詳しく知らない方も多いと思うので、重要ポイントを説明していきたいと思います!
時には、救急な場合もあるので介護士必見な内容になるかと思います。
私達、若い世代でもチアノーゼが起きる事はあります。
例えば、プールへ行った時に唇が紫色になっていたりする事ってありますよね?
それが、チアノーゼです。
爪が紫色になる事もありますよね!
何故、そんな事が起きるのか?
そんな、知りたいチアノーゼについて勉強していきましょう!
普通、人間の皮膚は肌色や薄いピンク色が普通です。
そこで、チアノーゼって身体の中で何が起きているのか?
そこを介護士として必ず知っておかないと、特に夜勤者になると急変している事を見逃してしまう事が起きているんですね。
(こう言う事があるので、チアノーゼを知っておく事が大切なんです)
だって、皮膚が紫色って普通に考えて「ヤバい!」と思いませんか?
これが、高齢者や心疾患を罹患している方にはよく起きる現象で、「命の危険があるのか?」と言う事を、介護士として考えておかなければいけません。
それだけ、チアノーゼは介護士も要観察・特に看護師へ報告しないといけない事なんですね!
報告する事で、看護師は記録に残し医師への判断を事前に行っていたと言う公的文書にもなるので、何か問題が起きても必要な介護・看護体制で対応出来ていた。
と立証出来るのです。
介護士・介護福祉士には、それだけの観察力が求められます。
なあなあで、介護士と言う仕事は出来ません。
それでは、今回もよろしくお願い致します!
なんで、チアノーゼが起きるの?概要説明
前項で、普通人間の肌は肌色か薄いピンク色だとお伝えしましたね!
先ずは概要説明として、そんな理由から説明します。
何故、人間の肌は薄いピンク色なのか?
・それは、皮膚の中の色素と、皮膚の下を流れている血流の中にある、赤血球中のヘモグロビンの色なんです!
ここからが本番です!
では、何故チアノーゼが起きると薄いピンク色では無いのか?
まず、ヘモグロビンは酸素と結合しやすい特徴を持っています。
なので普通は、酸素とヘモグロビンは結合しあっている状態がいわゆる人間の「普通の状態」です。
もう、お解りですよね!
そう!ヘモグロビンと酸素が上手く結合していない状態こそが「チアノーゼ」と言う状態なんです。
なので、そんな状態になると本来の皮膚の下を流れる血流に酸素が行き届いていない状態になり、紫色に皮膚が観えるんです!
因みに、チアノーゼが出現しやすい場所は「唇・耳たぶ・爪・指先」等です。
これらの場所は、皮膚の下に血管が近いのでチアノーゼが起きやすいんですね!
(ここ、結構重要ポイントです!)
それでは、高齢者へ起きやすいチアノーゼについて以下にご紹介していきますね!
呼吸器疾患チアノーゼとは?
呼吸器疾患チアノーゼは、簡単に言うと「肺でのガス交換が出来ていない」状態の事を言います。
これは、よくタバコを吸う方が罹患しやすいCOPD(慢性閉塞性肺疾患)や肺気腫・慢性気管支炎が呼吸器疾患チアノーゼと言います。
これらの疾患で1つ言えるのが「肺でヘモグロビンと酸素が上手く結合出来ていない状態」が起きている為にチアノーゼが起きてしまいます。
(これが、肺でのガス交換の意味です)
心疾患によるチアノーゼとは?
心疾患によるチアノーゼが起きる方は、先天性疾患である事が多く問題でもあります。
心臓の右房・右室の静脈血流が、左房・左室の動脈血に混入する事でチアノーゼが起きてしまいます。
簡単に言うと、本来の心臓内での血流の流れに大きな支障が起きてしまっている状態です!
又、高齢者に多いのが「心不全」です。
これがよく観る、四肢のチアノーゼにおいて怖い著変の一つです!
何が起こっているかと言うと、「酸化ヘモグロビンが四肢に行き届いていませんよ!」
と言う急変のサインです。
(もっと簡単に言うと、酸素が行き届いていないと言う事です)
心疾患系のチアノーゼは他にも様々あります。
なので、介護士の皆さんへ基本的に抑えておく部分を、解りやすくお伝えしました!
呼吸器系・心疾患系に持病がある高齢者は特に注意!
呼吸器系・心疾患の持病を持つ高齢者の方が入所や利用する際には、よく基本情報を読んでおきましょう!
そして、その方にチアノーゼが出現した場合は直ぐに医療関係者へ報告しましょう!
介護士として、ここだけは少なからず覚えておかなければいけない医療知識です。
「知らなかった」では済まされない事態が起きかねませんから。
常に医療職の方と情報共有しておく事が、とても大切だと言う事です!
又、看護師も現場の介護士・介護福祉士へは必要な情報を申し送るように努めなければいけません。
ここまでのまとめ・・・
介護現場に置いて、よく見掛ける「チアノーゼ」です。
特に寒い冬の時期に起きやすいですが、呼吸器系や心疾患を患っている入所者・利用者さんへは要観察ポイントでもあります。
そんなチアノーゼを見逃してしまい、救急搬送となる事もよくあります。
そして、その後において怖いのが「特に脳へのダメージ」です!
人間の身体に置いて、一番酸素の低下におけるダメージが大きいのが「脳」なんです。
そして、心疾患や呼吸器系にも疾患を持っていなくても、特に窒息による「急性チアノーゼ」が1番見落としやすい所でもあります。
この場合、早急に救急搬送しなければ「致命的」な問題になります。
ここでポイント!
介護従事者が救急なチアノーゼを見極める視点とは?
・チアノーゼは最初、唇や爪に出現しやすい
・チアノーゼが様々な箇所へ出現し、濃い紫色な場合
・呼名反応があるか確認する
この3つの内に1つでも出現した場合、直ぐに看護師へ報告しましょう!
そして在宅介護の場合は、明らかな濃いチアノーゼの出現・呼名反応が無ければ救急搬送。
と覚えておきましょう!
判断がつかなければ、主治医や訪問看護師へ直ぐに連絡です。
いつもは見受けられない、チアノーゼ出現の場合は上司やケアマネ・家族へ連絡しましょう!
その時には、他に症状がないかをチェックしましょう。
特にチアノーゼが出現すると四肢冷感がよく出ます。
血流が、抹消部位までいかない為です。
もしも、パルスオキシメーターが有れば計りましょう!
上手く測定出来ない場合は、四肢を温める事で測定出来ます。
もしも、酸素飽和濃度が90%以下の場合は酸素療法が必要となるので医療従事者へ早急に報告か、それも出来ない状態で有れば(#7119)へ電話しましょう!
電話で#7119へ発信すると、救急安心センターへ相談できます!
そこで、状態を報告すると的確な指示を出してくれます。
これは、在宅介護に置いては特に必須事項です!
今回は、高齢者によく見受けられるチアノーゼについて考えていきました!
以下にも、様々な記事を掲載しておりますので読んで頂けると嬉しいです。
高齢者介護には糖尿病も知っておかなくていけない必須項目です。
以下にご紹介しますね!
それでは、ここまで読んで頂きありがとうございました!