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入所者の食事が楽しいと感じられる介護を考察してみた

こんにちは!

介護施設長の前田裕です。

今回は、特養や老健・有料老人ホーム等で入所者の食事の楽しさについて考察してみました!

特に、介護保険施設での食事介助は介護士や介護福祉士にとって大変です。

一般的に、ご自分で食事摂取が出来ない高齢者さんや身体障害者の方々への食事介助は「そもそも簡単ではありません」

入所者の一人一人の嚥下機能は違いますからね!

時間に追われて、適当に入所者さんの口へ食物をひたすら運ぶと言う「単純作業」ではありません。

最悪、誤嚥性肺炎に繋がったり窒息する事さえありますから。

そんな食事介護は「介護」とは到底言えません。

しかし施設介護では、とにかく時間に追われます。

入所者さんの数と介護士の数が比例していませんからね!

基本的に3人の入所者に対応する介護士は1人が基本です。

しかし、介護保険施設ではそうもいきません。

配置基準ギリギリ体制での介護支援を多岐に渡り行う訳です。

なので、食事介助自体がバタバタになってしまい質の高い、良い食事介助が出来ない状況が生まれてしまいます。

本来であれば、「どんな入所者さんも美味しく食事を楽しみたい」と思うはずです。

幾ら、認知症を患っていてもです。

食事をする事は人間の3大欲求の1つですからね!

しかし、食事を経口摂取する事がどうしても難しい入所者さんへは食形態を変えたり、咀嚼能力の定期的な言語聴覚士や医師との連携が不可欠になります。

そんな連携で介護職員がチームケアで食事介助の支援方法を実践していく訳ですね!

それを無視して、相当早いペースで食事を口に運びまくる事が少なからず多いと言う現実があります。

食事介助を専門職と連携した上で、介護士が入所者さんへ「美味しく食事が楽しめる幸せ」を提供する事が重要だと言う事ですね!

介護保険施設等で働いている介護士さんにも、そんな基礎がもしも出来ていない状況であれば、もう一度考え直してみる事はとても大切です。

そんな、入所者さんへの「食事が楽しい」と少しでも感じて欲しいと言う介護支援を考察していきますね!

それでは、今回もよろしくお願い致します!

入所者さんの生きる喜びを感じるのが食事生活である

私達、若い世代でも「美味しい食事」の時間はとても幸せなひと時だと思います。

私も、食べる事は大好きです。

これは、介護保険施設等に入所している入所者さんも全く同じ考え方なんです!

更に言うなら、どうしても、「施設入所」していると外部との接触機会も減り入所者さんの唯一の楽しみと言えば「食事」がメインに上がってきます。

不穏な方や、何かしらストレスを抱えている入所者さんにとって「食事を楽しめる時間」が出来る事で、生きる喜びを心の中でも感じる方が多いんですね!

その様な、食事生活を良い形で提供・食事介助が出来ている介護保険施設等になる事はとても大切な思考です。

そして、そんな介護支援が出来てくると入所者さんの「生活の質の向上」にも直結していくんですね!

(ここまで考える事が介護従事者には求められる重要な事です)

入所者は積極的な活動の機会が減ってしまう

どうしても、施設は閉鎖的な空間での生活環境となってしまいます。

そんな環境で生活していると、自宅で生活していた頃の様な方との交流や、習慣的な外出と言う機会も自発的には出来なくなってしまいます。

これは、施設なので現状厳しい問題です。

なので、特別養護老人ホームは「終の住処」とも言われてしまいます。

しかし、介護施設で出来る「介護支援」としての1つに「食事の楽しさ」を提供する事は可能ですよね!

様々なレクリエーションや外出機会を提供する事は当たり前に行っていても、どうしても勝手に施設から1人で出掛けると言う事は介護保険施設においては相当難しい問題です。

特別養護老人ホームにおいては、基本原則として要介護3以上でなければ入所出来ない位の高齢者さんが入所されている訳です。

最低でも、家族同伴とかでないと外出自体が厳しいのが現状です。

その様な状況なので、積極的な活動機会も減ってしまうので「楽しい食事」が出来るサービス提供が介護保険施設には求められると考えます。

食事は5感を感じる楽しみの1つ!薄味から初めてみよう!

食事は、ただ口から「美味しい」と感じるものではありません。

嗅覚・聴覚・触覚・視覚・味覚と言う5感を感じる事で初めて「食事が楽しい」と感じる訳です。

どうしても障害が影響してしまっても、残された食への感覚を感じる事が出来る、楽しい食事が楽しめる事が入所者さんへは必要な支援内容だと考えます!

しかし、特に味覚は人それぞれなので管理栄養士や調理師は大変だと思います。

そこで、様々な入所者さんへの食の提供が1人1人に合わせる事が出来れば良いなと感じます。

とは言え、難しいですよね!

私が考えるに、食形態は入所者さんへ対応出来ていると思うので、そのまま経過観察しながら食形態は考えていくと良いです。

(もし、むせる・咀嚼が明らかに合って食事内容のであれば直ぐに改善しましょう!)

そして大切な食事の楽しみは、とっておきの方法があります!

それは、「塩分控えめな薄味の食事を提供してみましょう!」

(ここ、結構重要です)

最初は、入所者さんから「味が薄い」と苦情が少しは出るでしょう。

しかし、人間の味覚として「舌は味に慣れてきます」

では、逆に「濃い味の食事を提供してみましょう!」

どうなると思いますか?

もっと苦情が出てきます。

濃い味に舌が慣れると、更に濃い味を求めるんですね!

これは、解りやすく言うと「毎日ラーメンを食べていると、更にパンチを効かせる為にトッピングが増えてきたり、もっと濃い味を求める様になってしまう」

と言う思考と同じです。

そこで、塩分控えめな薄味で出汁を効かせた食事を提供する事で結構解決出来ます!

(出汁を効かせる事がとても重要で、食材に深い味わいを持たせる事が出来ます)

それが、「美味しいいつもの食事を提供できる」となる事と、何より高血圧予防にも繋がるんですね!

それでも、味が薄いと言う入所者さんへは「ポン酢」をかける事で対処出来ます。

又は、少量の減塩醤油の活用ですね!

(但し、ポン酢も減塩醤油もかけすぎ注意ですね)

以下に介護食について深く掘り下げた記事もありますのでご参照下さい。

最初から濃い味は、その後「楽しめる食事へ変化させる事へのハードルが上がるんですね!」

まとめ

入所さんへの、食の楽しみって難しいですよね!

今回、介護保険施設等の入所さんへの「食事が楽しめる内容」についての根本的な改善方法をお伝えしていきました。

「薄味から提供してみる」は盲点だったかと思います。

しかし、まだ食事を楽しむ介護支援はあります。

そこは、食事内容の延長線上かなと思います!

しかし例えば、嚥下困難の入所者んへは「ゆっくりと、ゴックンを喉仏を観てから次の一口を」と言う介護では当たり前な事です。

どんどん、食材が口に運ばれてきては「味わう事すら出来ずに、ただただ苦しいだけ」です。

忙しい中でも、少しづつ食事が楽しめる空間作りをする事は逆を辿れば「介護保険施設だからこそ出来る事かもしれません」

それだけ、介護施設に入所・入居したから人生終わりだ。

と言う概念は無いです、と言える様な介護が出来ている施設を目指す事は、とても大切でありこれからも職員間で考察していかなければいけないんですね!

食は老若男女問わず大切な楽しいひと時です。

そんな楽しい食事の時間を提供出来る様な介護施設が、今後増えていくと良いですね!

糖尿病の食事も楽しむことが重要ですね、そこでそんな深い内容について考えた記事がありますので合わせてご参照下さい。

それでは、ここまで読んで頂きありがとう御座いました!

以下にも様々な情報を掲載しておりますので、読んで頂けると嬉しいです。

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  • この記事を書いた人

前田 裕

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