こんにちは!
介護施設長の前田裕です。
今回のテーマは、介護関係者であればよく聞く話だと思います。
「ただの検査入院だったのに、3ヶ月も!?」みたいな事はよくあります。
検査してみたら、治療が必要だった事もありますが、病院によっては何故か退院して良い状態なのにしない事があります。
要経過観察とでもなっているのでしょうか?
そう言う高齢者もいるかと思いますが、なかなか退院しないで入院先の担当の看護師さんに聞いても「もう、安定しているし退院しても良いと感じますけど、主治医がまだ退院の許可が出ていないんですよね」
みたいな入院が最近特に多く見受けられます。
高齢者の入院が長期化すると、何が起きるでしょう?
この辺りを考察していきたいと思います!
基本的に病院は「治療」する事がメインです。
勿論、理学療法士や作業療法士のような、リハビリ専門スタッフも居ますが在宅支援は全くのゼロに等しいです。
そんな中で、ようやく病院から退院した時には「認知症を発症してしまった」と言う事も多いです。
寝たきりで天井ばかり毎日観ている生活を病院で過ごすと、高齢者は認知機能が低下します。
それだけ高齢者さんは、在宅生活が認知症予防にも大きな役割を担っていると言う事ですね!
それでは、高齢者が病院をなかなか退院しない理由や、それによってどんな事が待っているのかを考えていきたいと思います!
介護士やケアマネにも良い内容になっております。
今回もよろしくお願いいたします。
高齢者の検査入院が長期化する理由2選!
それでは、高齢者の検査入院の長期化問題について、以下にご紹介していきますね!
1.検査項目に異常が観られて要観察になる
これは、最初は1週間の入院予定だった高齢者さんが病院で検査していく内に、さらに要検査しなければいけないと主治医が判断したと言う事になります。
又、さらに細かく検査する事で「治療をしなければいけない」と言う所まで来ると入院が長期化してしまいます。
2.病院の経営状態があまり良くないから
これは、あまり声を大にして言いたくは無いですが、私がケアマネ時代に利用者さんが通院する社会福祉士から実際に聞いた事があります。
その内容は、ベットの空きが多く赤字になっていると言うものでした。
正直、ケアマネとしてとても許されない事でしたが、どうにもできませんでした。
病院も資金が無いと、病院の経営が出来ないと言う事です。
この2選に絞りましたが、大概の高齢者の検査入院の長期化はこれが多いんです。
先ず、検査入院自体が高齢者には多いです。
それは、多くの高齢者には基礎疾患がある為ですね!
若い世代で検査入院ってなかなか無いですよね?
人間、高齢化していくと身体的・精神的に対処する事や、生活自体が難しくなっていきます。
免疫力の低下であったり、認知機能も脳の萎縮が起きやすいのが高齢者の特徴ですよね!
そこを、介護支援していくのが介護士やケアマネであったりする訳です。
なので、介護・福祉関係者は高齢者の「廃用症候群」には第一に気をつけるべき重要な介護視点なんです。
もしも、長期化入院した高齢者さんが退院してきたらケアマネと介護事業者、インフォーマルサービスとの連携を深めていかなくてはいけません。
在宅生活をしている高齢者さんの場合は特にです!
施設入所されていた高齢者さんへは、施設での適切なリハビリと生活支援をチーム一丸となって介護支援していきましょう!
まーこれは在宅介護も施設介護も似ていますよね。
入院した場合の病名や検査項目をよく考察しておく事がとても重要です!
高齢者は2週間の入院でも大きくマンパワーが減る
これは、要介護度が高ければ高い程に顕著化しやすいです。
たかが2週間の入院。
ですが、入院中にずっとベット上だったら?
今まで、デイサービスや通所リハビリを利用する事で外部との接点があったのにいきなり皆無になる訳です。
そうなると、身体的にも今まで出来ていた歩行が出来なくなったり、精神的にも認知症が進行してしまったりと高齢者はマンパワーが減るんです。
それだけ、デイサービスや通所リハビリは社会的な外部との接点として大きな役割を果たしているんですね。
在宅であれば、民生委員さんや家族、友人もそうです。
高齢者は、今まで関わってきた大切な人やサービスがいきなり切れると、マンパワーも削られてしまい「生きがい」を感じなくなってしまう事も多くあるんですね。
たかだか2週間の入院でも、老人性うつを発症する高齢者さんも居るくらいです。
そんな利用者さんを私は観てきましたから。
高齢者さんが退院したら行うべき介護支援について
さあ、高齢者さんが退院してきました!
介護士・会議福祉士・ケアマネである貴方はどう言う介護支援を考えますか?
1番大切な事として、皆さん当たり前に参加していると思いますが「退院前カンファレンス」において、どう言う介護支援をして良いのかを特に主治医や社会福祉士・看護師へいくらでも聞きましょう!
これが案外、聞くべき大切な部分を聞かない方が多い事があります。
(バカにしている訳ではありませんよ!)
私から言えることは1つ!
とにかく何でも質問形式で聞きまくって下さい。
主治医に笑われても良いので、とにかく大切な高齢者さんの事について聞いて下さい。
入院中の経過等の大まかな説明は勝手に、主治医や社会福祉士・精神保健福祉士・看護師が話してくれます。
しかし、ここからが盲点!
入院していた高齢者さんの入院前から退院に至る今の状態にどんな変化が起きているのかを知る事です!
そんな話を進める内に、入院前の高齢者さんの生活状況を詳しくは主治医や看護師は知らないので、どう介護支援していくかを徹底的に話し合いましょう。
ここ、かなり重要です!
ただの、ありきたりな退院前カンファレンスでは無く、高齢者さんの立場をよく考えた話し合いをしましょう!
何を聞くかは、ケアマネや介護事業者・介護保険施設等の職員間で事前情報の共有を綿密にしておく事が重要です。
後は、失敗してしまっても慣れです。
人間どんなに得意分野の介護を糧として生きていても、経験を重ねる事で進化していきますから!
私も新人ケアマネの時はそうでしたから。
そんな失敗しない為のケアマネの連携について考えた記事がありますので合わせてご参照下さい。
それでは、高齢者さんが何故退院しないかや、その理由と退院後の介護支援について考えていきました!
何かしら、お役に立てると嬉しいです。
又、ベテランさんが新人介護福祉士やケアマネへ教えていく事で、良い結果が伴っていくと思いますし、そうあって欲しいなと感じます!
ここまで読んで頂き、ありがとう御座いました!
以下にも、様々な情報を発信していますので読んで頂けると嬉しいです。