こんにちは!
介護施設長の前田裕です。
今回は介護士は転倒予防が最重要な課題について考えていきたいと思います!
転倒事故はどこの介護事業所や在宅介護では多くありますよね。
例えば「あ〜また〇〇さんが転倒した〜」「何回言ったら転倒しなくなるんだよー」
誰もが感じたことのある考えですね。
そして、事故報告書を書くにも毎回同じ内容になりがちではないですか?
具体的な対応策について考えるのも難しいですよね。
しかも、今後超高齢化社会に突入します。
すると、介護現場は介護士不足の増大と介護保険利用高齢者の増加が同時に上昇していきます。
つまり、今後転倒事故が自ずと増えるという事です。
そして、転倒事故は入院や死亡原因の大多数を含めます。
これらについて、様々な視点から転倒予防について紹介していきますね。
それでは、今回もよろしくお願いいたします!
何故、転倒事故が頻発するのか?
東洋大学監修での、転倒事故の年代別統計での下記をご参照下さい。
・60歳台の高齢者・・滑ってしまい転倒事故が多い傾向
・70歳〜以上・・段差のつまずきでの転倒事故が多い傾向
そして、1日の中でずば抜けて転倒事故が起きやすい時間帯は夕方以降です。
日光が減り、つまずいたり、滑りやす場所が見えにくくなる事が予測できますね。
これらの結果は、主に在宅がメインになりやすいですが、介護保険施設でも同じ事は言えるでしょう。
特に女性高齢者の方は骨粗鬆症や膝関節変形症が転倒に至る、原因になりやすいですね。
男性高齢者では、冬の温度差による脳血管性脳梗塞や高血圧が原因でそのまま転倒してしまう事も多い様です。
ここはかなり最重要な課題と言えます。
高齢者も転びたくて転倒している訳ではありません。
様々な内部要因・外部要因・室内環境等様々な要因が転倒予防の具体的な対応策として改善に繋がります。
介護保険施設等で多い転倒予防についての具体策を紹介
いわゆる介護保険施設や有料老人ホーム・サービス付き高齢者住宅で多い転倒予防について具体的な対応策を考えていきましょう。
施設での転倒で多いのは、多くが同じ方の転倒事故が目立ちます。
何故ならば、介護度が重い方や認知症も中程度〜重度の方が多いからだと考えます。
特に認知症が進行すると、転倒リスクが大きい方は移乗やベッドからの歩行する際に、いくら介護士が「起きるときはコールを押してね」「トイレの時は教えてね」という声掛けが多くないですか?
これは間違いではありません。
しかし、高齢者は認知症が原因でコールを忘れ一人で動き転倒したり、いちいちコールを押したくはないという事が原因で転倒事故が起きるという負のループが繰り返され、最悪転倒事故死になる危険性があります。
ではどう対応・対策していけばいいのか?
これは、人それぞれなので完璧な1つの答えはありません。
センサーマットや離床センサー、赤外線センサーを利用する事に結局なる場合もあるでしょう。
しかし、これは最終手段です。
やり方によっては抑制に該当します。
昔の方は基本的に日本家屋で生活をしてきているので、ベッドでは無く畳に布団を敷いて寝るのが一般的でした。
なので、あまりに転倒が頻発するならば畳を使用するのがいい場合もありますよね。
実際に実行している介護施設もあるかと思います。
いわゆる、その高齢者の生活歴を知る事や転倒する場合がどんな時や時間帯をよく把握する事が大切です。
「そんな事は知ってるよ」と聞こえますが、チーム全員で共通認識し、転倒予防の統一ケアをする事が最重要だという事です。
介護士はただの転倒と考えないようにしましょう。
転倒は最悪、長期入院したりで認知症の発症にも繋がりますから。
転倒予防は最重要な課題だと言える訳です。
その辺りをよく考えると、皆さんが悩む転倒予防の事故報告書を書く際について考えていきたいと思います。
事故報告書ほど転倒予防が本当に出来る内容なのかを問われます。
それでは転倒を繰り返す場合の例えばの解決策を私なりに書いてみます。
以下を参照ください。(私なりの例文です)
事故報告書の転倒予防解決策の例文
「介護士・看護師・他関係職種で転倒リスクマネジメント会議を開催し〇〇様のタイムスケジュールを作成し生活リズムを把握し、転倒リスクを少しでも予防する為にチームで統一ケアを実行し転倒予防のリスクを軽減する事で、〇〇様の安全確保を行います。」
こんな感じでいいかと思います。
これは在宅介護でも同じことが言えます。
家族へもどう転倒予防をしていくかを、様々な介護保険事業所やインフォーマルサービスも視野に入れて検討できるからです。
最重要な事は、チームで統一ケアが出来る事がとても大切という事です。
一人出来る介護士がいても意味はありません、全員が同じ転倒予防のケアが出来る事が最重要であるという事です。
転倒予防の真髄とは・・
今回は介護士は転倒予防が最重要な事実について考えていきました。
様々な転倒事故の事例はありますよね。
事故報告書へ対応策や解決策を書く際に多いのが、転倒事故を発見した際に自分の視点だけで書くのでは無く、様々な関連職種の方へ相談し書く事です。
チーム全員が、事故報告書を観るだけでは解決策にはなりません。
スウェーデンのとある地域の老人ホームでは転倒事故が多い入居者様について、家族や行政も参加して転倒事故予防を考えていくところもあります。
北欧はそれだけ、福祉の先進国です。
1つの転倒事故やその他の事故に関して、チームで考えて解決策を少しずつでも改善に持っていく事が重要です。
よくある解決策に「転倒しないように巡視の強化」「センサーマットを使用する」
よく見かけますよね。
それが必要な方もいますが、それまでして転倒を繰り返してしまったら次の事故報告書は更に難易度が上がりますよという事です。
介護士の皆さんも大変なのは重々承知ですが、一番はケアの統一だと私は考えます。
それでは、ここまで読んで下さりありがとうございました!
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