こんにちは!
前田裕です。
昔、母体が社会福祉法人の特養(特別養護老人ホーム)で、居宅介護支援事業所のケアマネとして管理者をしていた時に驚く光景を観たことがあります。
それは、浴室の外へ5名ほどの入所者さんを「裸の状態でタオルケットを掛けて待たせる」と言う光景でした。
これって、どう言う状況なんでしょうか?
いくらタオルケットを掛けていても本人は裸の状態ですよ。
しかも、ずーっと待たされているんです!
こんなことをなんでするのかを近くにいた介護士へ聞いてみましたよ。
そこで返ってきた答えは驚くものでした!
「いちいち毎回浴室まで連れて来るのも面倒だし、最初から裸の方が着脱しなくて良いから」
私は、言葉を失いましたよ。
「あ、そうなんですね業務優先なんですね」
と、ちょっと嫌味ながらにその介護士へ言いましたが・・・
この特養のような介護保険施設での入浴介助は昔はよく観た光景でしたが、今でもこんな事をやっている事にびっくりでしたよ!
介護人材が不足していると言う事情や、昔ながらの流れを改善したいけど出来ない介護士や介護福祉士がいるのも理解は出来ます。
しかし、今回の入浴待ちでの人権無視な状況は決して真似することではありません。
「実地指導が入った時も同じようにしてみせろよ!」と私は強く憤りを覚えた過去があります。
約5年前くらいですかね。
これが冬ならなおさらアウトな入浴介助支援ですよ。
いや、入浴介助とは呼べませんね。
虐待に相当近いかそれ以上ですよ。
特養の生活相談員や介護支援専門員も黙認しているところがまたブラックですね!
私は適宜、そんな特養をよく観に行くようになりましたが改善される事はありませんでした。
その時に私が居宅ケアマネとして担当していた利用者さんの中にも、そんな特養の入所待ちの方もいましたのでとても複雑な心境でしたね。
私は、そんな利用者さんの家族へは事実をこっそりと伝えて他の良い特養を一緒に観に行って、そちらへの入所待ちへと変えましたよ。
それだけ、入浴介助や入浴待ちの状況を観るだけで「介護保険施設の質がわかる」と言う理由がありますよ!
私の経験談も踏まえながら、入浴介助について転職を考えている方や今そんな介護保険施設への不満がある介護士さん向けに色々とお伝えしていきたいと思います。
それでは、今回もよろしくお願い致します!
入浴介助を介護業務だけと勘違いしてませんか?
今回は入浴介助と言う事に大きくスポットを当てています。
そして、本題ですが介護業務と介助を混同していませんか?
と聞きたいですね。
(決して、全ての良い介護士さんへ言っていることではありません)
私が考えるに、今までの経験則ですが入浴介助がドタバタなのは重々承知しております。
こんな私も、介護士デビューした頃は2人の入所者さんの頭を右手と左手で洗髪していたくらいの人間でしたから。
後から考えると、悲しすぎる己の入浴介助でしたよ。
いや、介助ではありませんね!
完全に介護業務と呼べる、職員側優先なただの機械作業です。
これが、入浴介助と介護業務の具体例です!
まさに、勘違いですね。
当時の先輩介護福祉士から、「手は2つあるから二人の頭が洗えるでしょ!」と言う感じで間違った入浴介助を教わったんですよ。
私が教えられた様なこんな間違った入浴介助・・いや職員優先な介護業務は今後の介護士人生では全く意味が無いので真似してはいけません!
本来の介護業務とはなんですか?
本来の介護業務とは「利用者さんへの介護支援に差し支えの無い効率的な作業」です。
ここで大切な事が、入所者さん・利用者さんを第1に考えて介護業務を行えているかと言う事が肝です!
そこで、例えばの例で良い介護業務をご紹介しますね!
大きく言えば、時間を短縮できるリネン交換や効率的な掃除ですね。
これが、本来の介護業務です。
他には、利用者さんが使用するコップ類の消毒や、新規で入所される方の居室の準備やおしぼりの準備等です。
いわゆる、時間がある時に入所者さんや利用者さんへの介護支援に差し支えのない「業務」の事だと理解しましょう!
日頃から、介護士や介護福祉士としての役割分担を明確にしておく事と、お互い1日のスケジュールを把握して介護業務と介護支援を別けて考えて動きましょうと言う事です。
ここまで言うと、入浴介助もしっかりと出来るはずですね!
介護士優先で動くと、介護支援が意味を持たない介護業務へなってしまうので分別をしっかりと行いましょう。
ここまで読んでくれたのであれば、介護士必見な内容だと理解して頂けたかなと感じますよ!
介護保健施設で働いていると自分の城だと感じてしまう
最初に勤務した場所が介護士として介護保険施設という方も多いと思います。
私も最初は、介護老人保健施設が最初の介護士デビューでした!
特に若い世代に多いですよね。
介護保険施設で学ぶ事自体、とても良い経験と介護技術を学ぶ事ができます!
但しです!
介護保険施設で2〜3年も介護士として働いていると、勝手に感じる事があります。
全ての介護士や介護福祉士に起きるとまでは言いませんが、慣れた頃にやってくる自分が働いている介護保険施設と言う場所が「自分の城」と感じてしまうと言う事なんです!
これは何が言いたいかと言うと、ある程度勤務している介護士は元をたどれば「自分が所属する施設へ入所者を迎える」と言う事が当たり前な感覚になる訳です。
「そりゃ、当たり前でしょ!」と聞こえますが、あなたの家ではありません!
よく考えてみて下さい。
介護保険施設で当たり前に勤務して、介護支援や介護業務を行なっています。
自分の中では、それが当たり前で「新規入所者さんを受け入れる側」であると言う事ですよね。
しかし、入所してくる要介護者の方は内心ドキドキしているんですよ!家族も含めて。
そこを理解しているかしていないかが、介護施設で働く介護士の力量と想いです。
いきなり、在宅介護でヘルパーさんとして仕事を経験したら解ります。
私は、在宅介護においての経験としては施設上がりの居宅ケアマネですから、最初は利用者さんの自宅へ上がる際に「ふっと感じるものがありました」
それが、施設介護とは違い逆に相手の城にお邪魔する事への違和感と同時に、これが本当の介護の在り方だと理解しましたよ!
靴の揃え方から、利用者さんへの気遣いを在宅介護をケアマネジャーとして学んだんですね。
この時、私は在宅介護へ携わる事を学べて良かったなと心底感じましたね!
介護の質って深いです。
もちろん、介護保険施設で働く介護士にもそれは当たり前な方が居るのは承知です。
しかし、そんな介護士は今自分の介護支援の在り方を振り返ってみましょう!
私が言いたいのは、前項で書いた入浴介助についての介護支援では無い介護業務を優先している事が1番アウトなので。
介護保険施設として、迎える立場である事を新規の入所者さんへ「おもてなしの心」を介護支援と言う形で表現しましょうね!
ここで、介護保険施設での介護の現実についての記事も合わせてご覧下さい!
本当は、介護保険施設には入所したくは無い高齢者さんなんです。
これは自分に置き換えてみると理解出来るはずです。
例えば余命3ヶ月と言われて、施設へ行きたいですか?
私なら、余命が短くなったとしても「住み慣れた在宅で最期を迎えたいです」
少し話はそれましたが、入浴介助の現場を観たらどう言う介護保険施設かは解ると言う理由です。
介護支援に重きをおいているのであれば、良い介護保険施設は裸にタオルケットみたいな事はしませんから。
まー、極端な例かもしれませんがもっと他の手段で介護士の業務短縮だけに重きをおいている介護保険施設への転職は避けたが無難ですね!
その辺りは、いきなり面接よりも見学からしてみた方が良いです。
良い介護士人生を送れる事を切に願います!
1番は、入浴介助の待ちの状態が観れたら良い介護保険施設かは解りますから。
介護士必見な内容だと思いますのでお役に立てればと思います。
以下にも、様々な情報を記載しておりますので読んで頂けると幸いです!
それでは、ここまで読んで頂きありがとう御座いました!