こんにちは!
介護施設長の前田裕です。
今回は、介護士やケアマネジャー必須である「認知症」を理解する事について考えていきたいと思います!
「今更認知症なんていくらでも勉強してきたし解ってるよ!」
と聞こえてきますが、案外と日頃の業務上しっかりとした認知症介護が出来ているか参考にして頂けると助かります。
認知症介護には、実は終わりなき課題と言える問題が多いと考えます。
私自身、介護士として20年近く認知症介護について考えていますが、答えは見い出せる訳もありません。
しかし認知症の方、本人の気持ちに限りなく近く寄り添う事がとても重要です!
以下にも書いていますが「スピーチロック」が結構重要ポイントでもあります。
それでは、今回もよろしくお願いいたします!
認知症になった本人は自分の病気を理解し辛い
認知症と聞いて皆さんは何を思い浮かべますか?
「ボケて話をしても意味不明」「適当にごまかしておけばいい」
そんな考えで介護の現場に立つ方も中には実際います。
とても悲しい事ですが。。
長谷川式の認知症スケールでも一桁台で、「おはようございます」の挨拶にも返事をしてくれない方もいます。
でも、それはそれで良いと私は思います。
(その時の場合によります)
何故かと言うと、この様な場面は他にも当てはまる事が多々あります。
例えば「ご飯です!食べて下さい!」「・・・昼ご飯よ!早く食べて!」
こんな様子を見かける事があります。
実際に認知症患者に置き換えて理解する
自分が認知症患者として、普通に生活してて「早く食べて!」「後からにして!」等と言われたらどう思いますか?
私なら、正直イライラします。「なんで、自分の自由をこの人に奪われるのかと」
朝・昼・夕に加えオヤツを提供する施設がほとんどかもしれませんが、これってどうでしょう?
人それぞれで、食べる時間や、そもそもオヤツの時間って無い方もいますよね?
例えば現代成人の方なら、友人とちょっと話しがてらオシャレなお店へ行くと言う感覚の方もいるかと思います。
この様に「人」それぞれなのです。
正に、十人十色ですね。
認知症だからと、時間きっかりにオヤツ・尿取りパッド交換・トイレ誘導では無いのが普通です。
尿路感染や、定時に行う必要がある方は勿論別です。
そりゃあ、規則的な時間を作る事により、生活リズムを作る事については良いかもしれません。又は、業務上仕方なくと言う事もあるかと思います。
介護士不足でどうにもならない介護保険事業所・介護保険施設等は、人事に問題があるかもしれませんが。
しかし、認知症を理解するには自分に置き換えて臨機応変に対応する事が最良だと思います。
これは病院でも、施設でも同じ事が言えるかと思います。
「認知症だし、まー良いか、なんとなくこちらの言う通りしてくれれば良いだけだし」
なんて考える方も実際見てきました。
これって、虐待に抵触してませんか?
介護士や看護師によく使用されるワードがあります。
それは「ちょっと待って!」
思い当たる節はありませんか?
これはスピーチロックと言います。
スピーチロックについては以下を合わせて参照下さい。
知っていると、大きく認知症介護にも自分にとって飛躍出来るはずです!
そして、話は少し変わりますが、私はとある整形外科に通っていますが、そこの職員ほぼ全てがタメ口で、早くきて下さい見たいな感じで、良い印象を受けません。
実際に、イラっとするくらいです。
しかしそこで、大体の方なら「じゃあそんな病院行くなよ」と言うかもしれません。
これは認知症の方にこちらの言い分を言っているのと同じ環境となんら変わりありませんよね。
認知症のを罹患している、本人に寄り添う事が介護士必須であると言う事です!
いきなり解決出来る介護支援はなかなかありませんから。
時間をかけて、認知症介護支援を行っておきましょう!
そして最後に
人間として生きている限り、なんの病気になっていようが人としての尊厳を無視してはいけません。
「何綺麗事言ってんの」と思うかもしれませんが、実際私も認知症の方をバカにしていた自分がいたので、今となっては、恥ずかしい限りです。
認知症はなかなか理解に苦しむ事もあれば、介助する側もきついのは私も解ります。
しかし、専門職として介護の仕事に誇りを持って働く事に意味があると私は思います。
私も日々勉強させられる事ばかりです。
皆さんと一緒に情報交換ができ、頑張っていければと思います。
本日もここまで読んで下さりありがとうございました!
以下にも、様々な記事を掲載ておりますので読んで頂けると力になります!