介護現場や医療現場によっては、看護師と介護士の間の人間関係が悪く、それが原因で人が離れていってしまったり精神的にやられてしまったり、退職・転職してしまう人がでるようです。
1日出勤して次からは出勤しない介護士や介護福祉士も多いです。
もちろん、当事者達も意識をしないといけませんが、マネジメントの立場としてどのようなことが言えるかについてまとめてみました。
看護師と介護士の仕事の違い
まずは、看護師と介護士の異なる部分の大枠を捉えていきましょう。
看護師の仕事は主に健康管理
看護師の仕事は主に利用者様の観察や健康管理が仕事になります。
体温や血圧を測って体調を観察したり、薬の管理などをします。
また、看護師は介護施設で働く前に医療現場で経験を十分に積んでいます。
そのため看護師は医療面重視の方向で利用者様と接します。
介護士の仕事は主に介助
一方で介護士の仕事は介助です。(特に自立支援介護や認知症介護)
食事、排せつ、入浴などの介助の他レクリエーションなどの業務もこなします。
食事の配膳から食事の介助、トイレに誘導して排せつの介助をしたりおむつ交換をしたり、利用者様の動作をサポートします。
つまり、介護士は生活面重視の方向で利用者様と接するのです。
医療現場に多いのは看護師
上の説明でも分かるように、医療の現場で多いのは「看護師」です。
病棟等に行ったことがある方は看護師と会ったことがあるとは思いますが、介護士と会ったことあるかどうかは覚えてないことが多いと思います。
介護士などは主に老人ホームなどの生活面での補助が必要(だが、薬などの医療面の補助が少ないところ)で活躍されています。
看護師と介護士が揃ってこそ、この国の医療・介助現場が成り立っていると考えるといいでしょう。
看護師と介護士の格差とは?
看護師と介護士の違いを見ると、仕事内容が違うことに意外と気づいたと思います。
そのために、看護師と介護士は収入面で大きな格差があるのが事実です。
ある統計によると看護師の平均年収は介護士と比べて何十万円も上回っているようです。
介護士も看護師も同じように医療面に置いても携わっているのに、「ここまで格差があるのは納得がいかない」と辞めていってしまったり、精神的にやられてしまう方も多いのが実情です。
医療現場だから起こる精神的な問題
介護・看護の仕事をしていると、休みの日は寝てるだけになったり「パチンコ」などの娯楽に走り、現実逃避をするために時間を使うような生活をしてしまうことがあります。
これは、それだけ介護士が人の死に直結する介護や看護の仕事の大変なところで、精神的にきついということです。
ただ趣味に走るだけならまだいいのですが、精神的に病んで働けなくなってしまったり、鬱などになってしまうことも多いです。
そんな中で、人間関係や給料面の問題があると、さらに働きづらいというのが介護・看護師の本音です。中には精神科薬などを用いて、ストレスを緩和している介護士・看護師もいるのが実情です。
なぜ、介護士・看護師は転職が多いの?
介護士の大変さは、率直に言うと勤務時間が不規則且つ一番はそのきつさや精神的苦痛による多大なストレスにより「同僚に対してのストレス発散」です。
所謂、イジメや自分が上に立ちストレスの発散としている方が多いと言う事です。特に中年女性が多いです。介護・看護の分野は女性が多いので、女性特有のいじめが起きてしまいます。
そして、精神科薬(特に抗不安薬)を常用する方が多いです。
私も薬で気持ちを楽にする以外考えられないくらいのストレスでした。
最初は肉体的にきつくなり、次に精神的に辛くなるのです。
それでも仕事に対して精神的苦痛が大きくなると離職していきます。しかも低賃金です。介護・看護は転職が多い理由はそこが主です。
一番上に立てた人間だけが生き残れる世界です。しかし、転職サイトが増えたり、情報が充実してきた今はしっかりリサーチしてから職場を変更することで、その辺りは改善できると考えています。
介護士と看護師で対立が起きてるってホント?
意外と驚かれるのが、介護士と看護師で中で対立が起きていることがあるということです。
一般の方からすると介護士と看護師の見分けがすぐにつかないこともあるので驚かれるのですが、面倒なことになっていることが多いのが実情です。
看護師の言い分
問題点などを指摘するたびに上から目線で押し付けられたと文句を言われる。
できるだけ穏やかな口調で意見を言っても、若いくせに指示して偉そうなどと陰口を言われる。
看護師としての仕事があるから介護士の仕事をあまり手伝えないのに、ぐちぐち文句を言われる。
そんな介護士の態度に不満を持っている看護師は多いです。
介護士の言い分
同じような業務をやっているのに、資格を取っただけで上から目線で指図してくる。
おむつ交換も看護の大事な仕事なのに文句ばかり言う。看護師の給料に比べて安すぎて辛い。
などの不満の声が多いです。
看護師と介護士は連携が必要
看護師、介護士の方はお互いに不満はあると思いますが、両方が尊重しあって仕事をすることが一番大切です。
介護士は介護のプロであり、看護師は看護のプロです。
医療面に関しては看護師の意見を尊重して、日々の介護については利用者様の近くで観察しているからこそ気付けるものもあります。
なので、介護に関しては介護士の意見を尊重するなど、互いに信頼しあうことが大切です。
看護師と介護士が仲良くするためにマネジメント側はどうするか
看護師と介護士が仲良くするためには、お互いが利用者様のことを第一に考える必要があります。
利用者様中心で物事を考えれば、医療面ではプロである看護師を尊重して、介護の面では利用者様が快適に過ごせるように看護師は介護士の方の仕事を手伝うことも重要です。
実際の仕事内容や、介護士と看護師の人数のバランス、発言力などをみて、お互いのパワーバランスが上手く釣り合うようにして、意見が言いやすくするのはマネジメント側の仕事です。
また同じ職場で働く仲間ですので、仕事終わりや休みの日に一緒に食事をする時間を作り、意見交換をする時間を設けることも重要です。
その辺りの立ち回りを上手く行い、円滑な運営をしていくために縁の下の力持ち的な役割をしていけるといいでしょう。
実際看護師と介護士どっちがいい?
資格がある分、看護師には医療面のサポートができたり、給与として待遇がされていたりする部分はあります。
だから、看護師の方がおすすめかというと、私は一概にそう思ってはいません。
介護士だからこその関わり方や、関われる時間・仕事があると思っていますし、できることがあると思っています。
若い頃は精神的にやられてしまったり、お金の面でいろいろと考えたりしたり、一度介護の仕事から離れたこともあります。
それでも介護士として人と関わり、人の人生を看取る経験などを通して自分の仕事としてのやりがいや本当に素晴らしい仕事だと感じる瞬間の方が多くなり、介護という仕事をしてきて本当に良かったと感じます。
介護士や看護師という仕事は「○○をしなければいけない。そしたら○○円稼げる」という風に短絡的に考えられない仕事です。
嫌々仕事をしていたり、嫌々目指している人がいるなら、人生の方向転換を考えた方がいいかもしれないなと思っています。
まとめ
看護師と介護士の中は悪いことが多いですが、どちらも介護の世界ではいなくてはならない大切な仕事です。
お互いを尊重しあって働きやすい環境を作りましょう。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。